イベント報告

<日光市国際交流協会・多文化公共圏センター交流事業 第五弾>

 


日時:2010年11月28日(日)10時30分〜12時00分  

場所:日光市大沢公民館(大沢地区センター内)1階会議室

講演 「食から世界を考える『アフリカ編』〜タンザニア農村の食から私たちの食を考える〜」


講師:阪本 公美子(宇都宮大学国際学部多文化公共圏センター・センター員・准教授)

[プロフィール]

京都生まれ。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士課程修了、早稲田大学助手、宇都
宮大学講師を経て現職。タンザニアで5年間勤務(ユニセフ及びUNDPタンザニア事務所勤
務)・生活した折、アフリカに魅せられ、より専門的に研究するきっかけとなった。地域
研究(タンザニア)を専門とし、特に開発と文化、内発的発展、アフリカ・モラル・エコ
ノミー、ジェンダーに関して研究。大学では、「アフリカ論」や「経済開発と社会開発」
などを担当。
著書に『Social Development, Culture, and Participation』(単著)、『社会科学を再
構築する』(明石書店、以下共著)、『社会開発』(有斐閣)など。

⇒チラシ
    


阪本先生

      講演会に参加して

今年度の日光市国際交流協会との交流事業では、「食」をテーマに
して三回の講演会を行っています。前回のイギリス編に続いて、今
回はその第2弾として11月28日(日)に「食から世界を考える『ア
フリカ編』タンザニア農村の食から私たちの食を考える」と題しま
して、阪本先生にご講演いただきました。

阪本先生は5年間タンザニアで生活されていたこともあり、実際に
タンザニアの農村の日常生活で食事を作る際に使われている杵と臼
や、主食として食べられているモロコシ、キャッサバ(イモの種類)
などの実物を見せて下さいました。また、タンザニアの生活が分か
るように写真もたくさん使って説明して下さったので、今までほと
んど知らなかったタンザニア農村の生活をイメージしやすかったで
す。

前回のイギリス編でも高際先生がイギリスで親しまれている紅茶、ミルクティーを用意して下さったのですが、今回は
阪本先生がタンザニアでよく飲まれているチャイや、タンザニアのロゼーラのお茶やコーヒーを用意して下さいました。
タンザニアで飲まれているチャイは、牛乳(入れる地域と入れないがあるそうです)とたっぷりのお砂糖を入れて飲ま
れているそうです。ロゼーラのお茶は、乾燥させたロゼーラの花の額を煮出した飲み物で、とても色鮮やかで香りも豊
かでした。今回、ロゼーラと一緒に入っていたレモングラスは、阪本先生の庭で育てているものだそうです。アフリカ
では色々な場所で自生していているので、タンザニアの人はレモングラスを摘んできて煮出して飲む習慣もあるという
ことでした。

タンザニアの人たちはコミュニティを非常に大切にしていて、家族はもちろん近隣住民の人たちとも密接に関わってい
るということが分かりました。例えば食事を作る時は、外で隣近所の人たちとコミュニケーションを取りながら行い、
困ったことがあればお互い助けあって生活しているそうです。それがタンザニアの人たちの生活に根付いているからこ
そ、自然と地産地消に繋がり、食料不足への対応へと繋がって行くのだと先生のお話しを聞いて思いました。
先生の講演を聞いて、今、日本で足りないものはタンザニアの精神としてもある「分かち合い」だと思いました。アフ
リカの社会では、「持つものは他の人に分けるべき」という認識が根底にあるそうです。持っているのにそれを人に分
けない人は「ケチ」とされ、これはアフリカの社会では最大の屈辱となる、と先生はおっしゃっていました。
日本も昔は隣近所でお互いが様々な面で助け合って生活をしていましたが、現代の日本の社会は「自分」が中心となっ
てしまい、分かち合いの精神が薄れてきていると思います。タンザニアの生活には、そんな日本人が忘れかけているこ
とを教えてくれるヒントがたくさんあるのだと感じました。

さて、今回はお茶のお供にロゼーラシフォンケーキとロゼーラクッキーをいただきました。ロゼーラシフォンケーキは
宇都宮大学のフェアトレードサークル、リソース・ネットワークで運営されているフェアトレードカフェのお店で提供
されているもので、今回はリソース・ネットワークに所属する学生の稲井田さんが焼いてきてくれました。スポンジが
ふわっふわで、中に入っている香り豊かなロゼーラがアクセントになっていてとても美味しかったです。
ロゼーラクッキーはあおい福祉会で作られているもので、こちらもロゼーラとクッキーの相性がばっちりで美味しくい
ただきました。

この「食」をテーマとした講演会では、その国々で親しまれている飲み物や食べ物もいただくことができるので、より
楽しんでその国の文化を理解することができるのかなと思います。

多文化公共圏センター事務補佐員 高橋真由




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