イベント報告

<日光市国際交流協会・多文化公共圏センター交流事業 第六弾>

 


日時:2011年2月19日(土)13時30分〜15時00分  

場所:日光市大沢公民館(大沢地区センター内)1階会議室

講演 「食から世界を考える『ペルー編』〜ペルー人はペルー料理が大好き〜」


講師:スエヨシ・アナ (宇都宮大学国際学部多文化公共圏センター員・国際学部講師)

[プロフィール]

宇都宮大学国際学部講師、宇都宮大学国際学部多文化公共圏センター員。ペルー北部海岸
沿いのチクラヨ市出身。1997年に来日し、筑波大学大学院卒業。現在宇都宮大学で、ラテ
ンアメリカ論、スペイン語の授業を担当。主な研究分野は、ラテンアメリカにおける長期
経済成長と財政政策、ペルーにおける日本から帰国したペルー人子弟の家庭教育問題など
がある。

⇒チラシ
    


                  講演会に参加して

 当センターと日光市国際交流協会との交流事業「食から世界を考える『ペルー編』」として、今回は、
多文化公共圏センター員でもあり、国際学部講師でもあるスエヨシ・アナ先生に〜ペルー人はペルー
料理が大好き〜というテーマでお話いただきました。

  今回は講演会の前に、日光市国際交流協会主催でペルーの料理教室を開催しており、日光市内に在住
しているペルー人を講師に「パパ・アラ・ワンカイーナ」というじゃがいもにチーズソースをかけたも
のと、「アロス・コン・ポージョ」というペルーの炊き込みご飯を作っていました。料理教室に参加さ
れていたみなさんが作った2つの料理を、私たちもご馳走になりました。「パパ・アラ・ワンカイーナ」
はペルーでは一般的な前菜で、チーズソースはレモン汁、香辛料、クラッカーなどを混ぜて作るそうで
す。「アロス・コン・ポージョ」はその家庭によって味付けが違うそうですが、どちらもとても美味し
かったです。

スエヨシ先生
 スエヨシ先生はペルー北部海岸沿いのチクラヨ市出身ということもあり、
ペルーの地理や文化などについて分かりやすくお話しいただきました。
 
 ペルーは海岸沿い(コスタ)、アンデス山脈(シエラ)、アマゾン川(セ
ルバ)と3つの地域に分かれていて、地域によって気候や風景、また文化も
違います。ペルーというとマチュ・ピチュ遺跡が有名ですが、それ以外にも
チャンチャン遺跡などの多くの遺跡が残っています。

 ペルーの主食は日本人と同じお米で、毎日食べられているそうですが、白
米ではなくてニンニクと刻み玉ねぎ、オイルを混ぜるそうです。その他、じ
ゃがいもやとうもろこしがよく食べられていて、アマゾン川地域ではキャッ
サバ(イモの種類)もよく食べられているとおっしゃっていました。私のイ
メージではペルー料理はお肉が多くて、辛いと思っていましたがそんなこと
はないそうで、肉料理だけでなく魚料理もよく食べられていて(生魚も食べ
られていると聞いて驚きました!)、ラテンアメリカの中でもペルー料理は
そんなに辛くないそうです。

マサモラ・モラーダ
 今回はスエヨシ先生に「マサモラ・モラーダ」という、紫とうもろこしの
デザートを用意していただきました。紫とうもろこしは日本では馴染みのな
い食材ですが、ペルーでは親しみある食材だそうです。紫とうもろこしのジ
ュースを「チチャ・モラーダ」といい、チチャ・モラーダを煮立たせ、その
中に色々なフルーツ(今回はパイナップル、黄桃、プルーン、干しブドウ)
を入れて、サツマイモスタッチでとろみをつけるとマサモラ・モラーダにな
ります。マサモラ・モラーダは暑い時期には冷やして食べることもあるそう
ですが、基本的には温かいままいただくデザートです。チチャ・モラーダ自
体も甘めの味ですが、フルーツとほのかに香る紫とうもろこしとの相性はバ
ツグンでした。
 その他、ペルー国内シェアNo.1コーラであるインカ・コーラの試飲をする
など、ペルーの食文化を体験することができました。

 講演会にご参加くださった方の中には、ペルー出身の方や、ペルーに旅行
に行ったことのある方など、ペルーに興味関心のある方が多く参加されてお
り、参加者同士でも積極的に意見交換が行われていました。
 宇都宮大学からも、ペルーに留学経験のある稲井田さんに参加していただき、ペルーについてお話し
を聞くことができました。
 参加者の中には「講演会を聞いてからペルーに旅行に行けば良かった」とおっしゃっている方もいて、
私も魅力あふれるペルーに行って、実際に文化や歴史に触れてみたいなと思いました。

ペルーの民族衣装
 今年度は3回に渡って、イギリス、アフリカ、ペルーの食に関する講演会を
開催しました。各国を紹介して下さった先生方の話を聞いて共通していたキー
ワードは、いずれの国も「地産地消を実践している」ということでした。今、
日本の食料自給率は約40%で、この数値は主要国の中でも低いと言われていま
す。日本の食は世界に誇れる素晴らしい食文化だと思いますが、その食文化を
支える食材を作っているのは諸外国であるということを忘れてはならないと思
います。私は講演会を聞くようになってから、スーパーに買い物に行った時に
は意識して地元の農産物コーナーで野菜を買うようになりました。伝統ある日
本の食を守るためにも、私たちが日々の生活の中でまずできることから始める
ことが必要なのだと改めて感じました。 

多文化公共圏センター事務補佐員 高橋




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