イベント報告

群馬大学社会情報学部・宇都宮大学国際学部附属多文化公共圏センター 共催シンポジウム2012 私たちは、福島にどう向き合うべきか        〜 過去から現在、未来を学ぶ 〜

日時:2012年5月21日(月)13:00〜16:50

場所:群馬県前橋市荒牧町4−2
      群馬大学荒牧キャンパス(ミューズホール)


【プログラム】
13:00 開会 
13:00〜13:10 ご挨拶 富山 慶典(群馬大学社会情報学部教授・学部長)

≪ 第1部 基調講演 ≫
13:10〜14:30 
テーマ:「水俣病の50年 水俣病事件の教訓を福島にどう生かすか」
講  師: 丸山 定巳

コメンテーター:西村 淑子(群馬大学社会情報学部准教授)
*第1部は、テレビ会議システムを使用し、熊本学園大学水俣学研究センターから中継します。

≪ 第2部 パネルディスカッション ≫
14:40〜16:50  
テーマ:「過去の公害事件から何を学ぶか、私たちは、福島にどう向き合うべきか」
コーディネーター:石川 真一(群馬大学社会情報学部教授)

パネリスト:
落合 延高(群馬大学社会情報学部教授)
「足尾鉱毒事件から学ぶもの」
西崎 伸子(福島大学行政政策学類准教授)
「収束しない福島原発事故:1年を経た福島県内の子育て環境について」
阪本 公美子(宇都宮大学国際学部准教授)
「原発震災後の放射能汚染に対する未就学児家族・妊産婦の避難をめぐる対応」             

― 全体質疑(16:00〜16:45)―

16:50 閉会

主催:群馬大学社会情報学部
共催:宇都宮大学国際学部附属多文化公共圏センター
協力:熊本学園大学水俣学研究センター

 ⇒群馬大学社会情報学部ホームページ
 ⇒熊本学園大学 水俣学研究センター


                    <シンポジウムの趣旨>

                               
 2011年3月11日に発生した東日本大震災とそれに伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故は、日本社会に未曽有の
衝撃を与えました。
 とりわけ、福島原発の事故は、大量の放射性物質を環境中に放出し、広範囲の大気、土壌、海洋を汚染しました。そ
の結果、住民の被ばく、農作物や魚介類の汚染、地域社会・産業の崩壊、15万人以上の避難民という甚大な被害をもた
らしました。福島原発の事故により、私たちが抱いてきた原発の安全性に対する信頼は失われ、政府による事故対応の
混乱や情報の錯綜などから、放射能汚染に直面する多くの人々の心の中に、「何を信じればいいのか分からない」とい
う不信と不安が広がりました。
 3.11を契機に、近代以降、私たちが追い求めてきた「豊かさ」の背後に隠されてきた、様々な矛盾や犠牲が、その姿
を現し、日本社会の根底をも揺るがしているといえるでしょう。
 本シンポジウムでは、50年以上にわたり、患者さんの立場に立ち、水俣病と向き合い続けてきた医師の原田正純氏に
基調講演を頂きます。水俣病事件もまた、単に健康被害、環境破壊だけではなく、漁業の崩壊、地域の産業・経済の荒
廃、地域コミュニティの疲弊、伝統文化や家族関係の崩壊など、様々な影響を及ぼしました。原田正純氏は、田中正造
が提唱した「谷中学」に示唆を得て、水俣病の経験から学ぶ学問として、「水俣学」を提唱し、一つの学問のありよう
を模索してきました。それは、従来の枠組みを超えた、現場に学び、命を中心にした学問です。水俣学の学際性と総合
性は、本学の目指す社会情報学の研究アプローチにも共通するものだと考えています。(*当日は、原田先生に代わっ
て丸山定巳先生にご講演いただきました。)
 足尾鉱毒事件、水俣病事件、そして、福島原発事故。時代や状況は異なっていても、これらの事件事故には、近代以
降の日本社会が抱えてきた、共通の問題構造があると、しばしば指摘されています。
 本シンポジウムでは、足尾鉱毒事件、水俣病事件の歴史を振り返りながら、現在の福島県内外の被災者の状況や課題
を理解し、私たちは、福島にどう向き合うべきか、今後の日本社会や私たちの生活は、どうあるべきか、皆さんと一緒
に考えたいと思います。本シンポジウムが、地域に根差し、住民の命に寄り添う、そのような学問の再出発点となるこ
とができれば幸いです。




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