事業:HANDS事業
事業概要
HANDS事業は、グローカル化する地域で問われる外国人児童生徒教育に関して、宇都宮大学の教職員や学生をはじめ、県内の様々な立場の関係者と手と手を取り合いながら協力・連携して、多面的な観点から外国人児童生徒の学習や高校進学を応援しています。
2010年より開始された本事業ですが、「HANDS前史」とも言える実質的なスタートは国立大学が法人化された2004年に遡ることができます。研究、教育と大学の社会的使命としての地域貢献を関連づけて実施している国際学部らしい事業です。
「HANDS」のネーミングは「手と手を取り合う」との意味合いで作りましたが、「外国人児童生徒教育推進協議会」のメンバーの言葉を借りて、「H and S」は今後も「Hard(制度による支援、有形の支援)」と「Soft(人による支援、無形の支援)」を続けて、必要とする人に「Heart(心)」と「Support(支え)」を届けて、できる限り多くの人の「Hope(希望)」と「Smile(笑顔)」に繋げられることを願います。
田巻松雄(2010~2021年度代表)
メンバー
活動内容
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外国人児童生徒教育推進協議会
支援者の基盤・体制づくりとして、HANDSメンバーと栃木県教育委員会・県内11市町(那須塩原市・大田原市・宇都宮市・鹿沼市・小山市・真岡市・栃木市・佐野市・足利市・壬生町・高根沢町)教育委員会とその小中学校代表校長で構成され、全県的な観点から本事業の在り方を検討するとともに、各地域の現状や課題について情報・意見交換しています(年2回開催)。
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外国人生徒進路調査
栃木県におけるすべての公立中学校の外国人生徒の中学卒業後の進路状況を把握するための調査を実施しています。10回の調査で計1,321名の卒業生の進路を把握。全体の高校進学率、課程別(全日制・定時制・通信制)高校進学率、日本語指導有無別・国籍別・母語別進学率、特別措置利用合格者の実態、等が明らかとなっています。
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多言語による高校進学ガイダンス
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外国人児童生徒教育支援のための学生ボランティア派遣
栃木県内の小学校・中学校・高等学校現場、各地方自治体や市民団体が開催する特別教室等への学生ボランティア派遣事業です。2020年度では一部の活動が新型コロナウィルスの影響で中止になりましたが、オンラインによる学生ボランティア活動も開始しました。
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地域のニーズにこたえる活動
地域社会と連携し、HANDS Jr.をはじめとする学生たちの企画や協力で活動を行っています。
宇都宮市の「子ども国際理解サマースクール」や真岡市「イヤー・エンド・パーティー」などがあります。
外国人児童生徒支援の一環として、中学校で学修する科目(数学・英語・地理・理科)の教科書から使用頻度の高い学習用語をピックアップし、6言語に翻訳した単語帳を作成しました。
※本事業は、2016年度にて終了しています。単語帳は、現在もご利用いただけます。
(ポルトガル語・スペイン語・フィリピン語・タイ語・中国語・ベトナム語)
刊行物
- 中学校単語帳・
高校進学ガイダンス - 『教員必携~』シリーズ
- HANDS10年史
- ニュースレター
『HANDS next』
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中学校単語帳
外国語を母語とする中学生が日本の学校教育の教育用語を理解するために編集された単語帳です。一部の単語を絵や図で分かりやすく説明する『中学教科単語帳 別冊』もあります。中国語・ポルトガル語・タイ語・ベトナム語・スペイン語・フィリピン語の6言語があります。
中学教科単語帳 別冊
「垂線と垂直」「光の屈折」など、重要かつ視覚的な説明を必要とする単語については【別冊】で図解しています。
【別冊】は6言語版とも共通で活用いただけます。高校進学ガイダンス
本ガイダンス資料は、例年6月時点で入手可能な情報(「栃木県立高等学校入学者選抜要項」等)に基づいて作成しており、その後の変更が生じる可能性があります。実際に進路について話し合う場合は、学校からの最新の情報をもとに進められますようお願いします。